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本紹介 典獄と934人のメロス

なんと素晴らしい本であったことか。新聞の本の広告の欄に出ていた本の名前『典獄と934人のメロス』坂本敏夫著 講談社 。あまり小説は読まない私がたまに読んでみようと思う。今回もそうだった。ただし、小説と言ってもたいてい私が読むのは、ノンフィックション。
この本のタイトルの『メロス』という名に魅かれたのだった。
関東大震災で破滅的な大打撃をうけた関東地方。その中で横浜刑務所も塀は崩れ、その辺りは地震の崩落だけでなく、火災など手の付けられない状態。焼け野原になった東京と同じ状態だった。
1000人の囚人たちをどうするかということで、典獄(今の刑務所所長)の椎名通蔵は囚人たちを「解放」にしたのだ。「解放」とは囚人たちを24時間刑務所の外に逃がすことで、これは囚人たちの安全のためであるが、江戸時代の大火事の時逃げられず焼け死んだことから始まったという。
ただし、24時間後には刑務所に帰らなければならない。その囚人たちの様子がいろいろと書かれている。地震で家族の安否を確認するため解放して帰った来た兄、しかし家や近辺は男手で片づけなくては住めない状態。解放を1日延ばしてもらうために、兄の代わりに妹が刑務所まで走るようす。
まるで「走れメロス」の約束だ。これらは事実の物語。そして刑務所に帰った囚人たちが復興と被災者支援の為に一生懸命働く様子。人間味あふれる典獄の椎名たちの様子。
なぜか闇に葬られてしまっているその物語を掘り起こして小説にしたのが坂本氏。あらかさの読み方にしようと開いて、とうとう丁寧に読んでしまった。罪を犯して人達だが、消えていないの美しい人間性。日本はなんと素晴らしい人がいて、なんと意地悪な人もいたのだろうと思う。この内容が映画がされることを望む。
by nizicanvas | 2016-02-02 22:36 | つれづれ

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