人気ブログランキング | 話題のタグを見る

三つ子の魂百まで

 三つ子の魂百まで
 先日読売新聞に「三つ子の魂百まで」について載っていましたのでひとこと。
先人が「三つ子の魂まで」という言葉を残していますが、すごい言葉だと思います。
人間の脳の発達、心の発達からしてやっぱりすごい発見の言葉だと思います。
「百歳先生の生きる力を伝える幼児教育」の著書しょう地三郎氏が「三歳児は黄金期」
という言葉を言われていますが、まさに素晴らしい言葉だと思います。
 ところで、読売新聞の記事を読んでいると、相変わらず誤解が多いのですが、「三つ子の魂百まで」の意味を「三歳までにしつけをする」と解釈している人がまだいるんですね。もうとっくにそんな誤解は消えているのかと思いましたが。
 第一三歳までにきちんとしつけなんてできっこないですよ。生後、いや私は胎内までもさかのぼって大切な時期だと確信していますが、胎児から乳幼児期に特に大切なことは自分が愛されていること、親から周りから愛され大切にされていることを自覚する時期です。
そのことで自分に自信を持ち、自己肯定感をしっかりもつ時期、それが生きる上で一番大切な情緒を育てる時期、生きる喜びを感じる時期、この世に生まれてよかったと感じる時期です。脳科学でも実証されてきているように脳細胞の配線工事の主要部分ができる時期です。まず愛情面、精神面でプラスの働く配線工事がうまくいけば、人間として一番大切な基礎工事がうまくいくということです。ですから三歳までの時期にはしっかり愛されて
愛と喜びの神経回路がスムースにいくようにする時期と捉えてほしいですね 。
 そしてこの時期は人間の生きることに必要な情報の基礎的なこと、聞く、見る、触る、におう、などの五感の体験から学ぶ時期です。それを百年前の教育者モンテッソーリは
「敏感期」と名づけました。詳しくは私の本「子育て広場1と2」に書きました。読んでみてください。また相良敦子さんの「敏感期」についての本をご覧下さい。
三歳頃まではいろいろなことを吸収する力が大きいのです。だからいろいろなことを体験させてあげなくてはならないのです。乳幼児は好奇心いっぱいです。五感を通していろいろな情報が鋭く入る時期です。だから大人にとってはとてもわずらわしい時期です。かわいいけど面倒な時期です。でもそれが大切なのです。とてもしつけなんていう時期ではありません。身に危険がない限り、大人が困らない限りなんでもさせてあげたい時期です。
大人が温かく見守る時期です。危険がないように気をつけて体験させてあげたい時期です。そうして生きる基礎中の基礎的なことを体に取り入れます。三歳過ぎから6さいころまではそうした情報を整理してこれからそれらを上手に使う時期になります。
愛情をしっかりもらって自己肯定感を育て、そしていっぱいな好奇心を満たす時期が「三つ子の魂百まで」の本当の意味だということがまだわかっていないのだなと思うと情けなくなります。
私はその時期を「愛と適切な刺激を得る時期」と呼んでいます。そして次は「適切な指導、褒め育ての時期」それらがうまくいくと「自立も自律」も上手にできるようになります。三歳までにしつけの完了なんて残酷なこと言わないで下さい。躾の基本は教えることではなく、大人の姿をみて学ぶのですから。だから大人が言うことは聞かなくても
大人のすることは真似できるのです。
大人は子どもに完璧を求め好きでいる気がします。自分の姿を忘れて小さな子供への要求が高すぎると思います。子供って本当にかわいい。無邪気で、生きるためにいろいろなこといっぱい勉強しているのですよ。「三つ子の魂百まで」の本当の意味を知って子供を大切に育ててあげたいです。
by nizicanvas | 2007-11-01 23:55 | 育児、教育、マタニティー

育児 、素敵な楽しい生活の参考になる幅広い情報提供サイト


by nizicanvas