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国土が日本人の謎を解く

最近私は国土、土地、地形から歴史や日本人を解く本に興味をもって「土地」と名がつく本は読みたくなります。竹村公太郎氏の本は特に面白くて何冊か読みました。つい最近は大石久和氏の「国土が日本人の謎を解く」という本を手に入れ、今日読み終えました。なんと国土、地形を通して鋭く日本人を分析しているのかと本当に感動の一言です。日本人は地形から、気候風土から、言葉から他の国とは違う性質をもっているということですが、その一番の原因になるのが長い歴史の中の気候風土を含めての国土の問題。だから何もかも外国に学ぶという事が日本人にとって無理な話で、かえって害になる事を詳しく述べています。京大の藤井聡教授は次のように言われているのがインターネットに載っていたのでそのままコピーして掲載してみました。とても分かりやすい書評だからです。
「圧倒的な説得力の日本人論」
現代人はとかく、グローバルだの改革だのイノベーションだのが大好きだ。夥(おびただ)しい数のビジネスマンや官僚や政治家達(たち)が、日々の会議や居酒屋の中で、勇ましくそんな言葉を吐きまくっている。
しかし彼らは結局、情けなき滑稽な愚か者達だ。自分たちが「日本人」であるという事実を忘れているからだ。彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず-己を知らぬままに繰り出されるあらゆる提案や戦略は早晩、敗北と自滅に向かう他ない。そんな当たり前の常識を彼らは見失っている。
もちろん「日本人論」は百花繚乱(ひゃっかりょうらん)。しかし思想家・大石久和氏の日本人論には他の追随を許さぬ圧倒的な「説得力」がある。彼の日本人論は全て、我々(われわれ)の住処(すみか)である「国土」をその出発点に置いているからだ。
彼の論に比類するものとして和辻哲郎の「風土」論がある。しかし大石論は和辻論を、その深みにおいても広がりにおいても凌駕(りょうが)している。そもそも国家官僚であった大石が国土に働きかける実践に長年従事してきた中で深め続けた思想が、実践から隔離された哲学者のそれより迫真性高きものとなるのも当然だ。
・・・・・略・・文章はもっと続いているのですが。
それにしても歌手の加藤登紀子さんは「週刊朝日のエッセイに日本と言う言葉を発する時に堪えず嫌悪のにおいが私の中に産まれ、その言葉から逃れたい衝動に駆られる」と述べていたそうです。
それは当然でしょう。彼女の夫は元学生運動のリーダー。彼女は日本が大嫌いな完全なる左派系の人だから。どこに住んでも自由な時代だからそんな嫌いな日本に住まなくてもいいのにとおかしく思ってしまうのですが、文化人とか知識人とか称する人の中にそう思う人が少なくないようです。
そういう人達は日本人であることを否定し、世界市民であることを主張しているようですが、日本に住んでいることはまず日本人であるということを忘れてはいけないと思うのですが。
「日本人であることの誇りを捨てては人としての誇りを保つことも出来ず、外国人に尊敬されるはずがない」と大石氏は述べていますが、まったくだと思います。

この本を通して日本人とはどういう人種なのか、その特質を学んでみると面白いです。とにかく国土学者の大石和久氏の本をお勧めします。
by nizicanvas | 2015-12-22 23:36 | つれづれ

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